2022年12月18日(日) 大紀町ふるさと文化遺産シンポジウム 丹敷戸畔の謎解明プロジェクト 都に続く縁の道を歩く@錦みなとホール (車、徒歩)
大紀町ふるさと文化遺産シンポジウム 丹敷戸畔の謎解明プロジェクト 都に続く縁の道を歩くが、錦みなとホール(大紀町錦)で開催された。
丹敷戸畔の謎解明プロジェクト 〜都に続く縁の道を歩く〜については、以前にも紹介したが、
【参考】
- 【紹介】「魚の道(いよのみち)100km」まとめ冊子 戸畔の会(度会郡大紀町錦) 2021年07月17日
百五銀行が発行している すばらしき”みえ” で簡潔に紹介されている。
【参考】
会場である錦みなとホールに到着したのは、正午だったので開場まで30分ほど時間があった。周辺を散策すると錦タワーから錦みなとホールの隣に建つ大紀町役場錦支所を遠望した。
しばしの散策を終えると急な坂道を上って・・・
みなとホールへ戻った。
定刻になるとシンポジウムが開始された。本日の内容は次の通り。
第1部 丹敷戸畔の謎解明プロジェクト 発表
「10年かけてわかった錦と大和をつなぐ魚の道」西村元美(戸畔の会代表)第2部 講演
「古代時代のヤマトと錦」橋本輝彦(桜井市纒向学研究センター統括研究員)
「神武天皇東征と魚(いと)の道」岡田登(皇學館大学名誉教授)第3部 トークセッション
「錦の歴史・文化を遺産として残し活用方法を探る」パネラーは3名
発表や講演、トークセッションの様子は、数台のビデオカメラに収録されていた。
これらが公開されることを期待したい。
西村元美さんの発表では、10年間の活動が総括され、
なお、先に紹介した「まとめ冊子」のリンクでも紹介しているが、私が参加した回については、ブログ記事としてまとめてあるので、歩く人向けの行事については次のリンクで体感していただける。
【『都に続く縁の道を歩く』〜さあ!まいこましてこかぁ〜】
2013年から何度かツアーが実施されたが、私はほとんど参加できず。
- 宮川流域案内人とともに『都に続く縁の道を歩く』〜さあ!まいこましてこかぁ〜パート3 2015年11月15日
- 『都に続く縁の道を歩く』〜さあ!まいこましてこかぁ〜パート4 2016年11月13日
【 神武天皇東征の道編
(丹敷戸畔の謎解明プロジェクト 都に続く縁の道を歩く〜さぁ!まいこましてこかぁ〜 纏めwalk)の記録 】
最終回、橿原神宮への魚奉納には参加できなかったが、細切れではあるが纏めwalkで錦から橿原神宮まで歩いている。
- 第一回【錦〜柏崎〜大台町〜松阪市飯高町】1日目 2019年05月18日
- 第一回【錦〜柏崎〜大台町〜松阪市飯高町】2日目 2019年05月19日
- 第二回【湯谷峠登口〜七日市〜乙栗子〜波瀬(道の駅 波瀬駅)】 2019年06月22日
- 第三回【道の駅 波瀬駅〜舟戸〜高見峠〜杉谷〜ひよしのさとマルシェ】 2019年09月07日
- 第四回【ひよしのさとマルシェ〜菟田野〜宇太水分神社〜道の駅 宇陀路 大宇陀〜大宇陀運動公園】 2019年10月05日
- 第五回【宇陀市大宇陀西山「織田橋」付近〜・・・〜R165阿部交差点付近】(さぁ!まいこましてこかぁ〜 纏めwalk) 2019年12月14日
- 第六回【阿部交差点付近〜・・・〜橿原神宮】(さぁ!まいこましてこかぁ〜 纏めwalk) 2020年02月22日
- 神武天皇東征の道編 ゴール回への参加は断念(さぁ!まいこましてこかぁ〜 纏めwalk)
西村さんは、10年間でわかったこととして「人と人のつながり」であると締めくくられた。
橋本輝彦さんの講演では
錦との出会いに始まり、錦で見つかった畿央系土器が契機となり海の道(港のネットワーク)も研究するに至っていること、錦の魅力を他の分野の研究者にも案内していることなどが紹介された。
岡田登さんの講演では
古事記と日本書紀の性格や役割の相違を説明した上で、さまざまな資料に基づき天孫降臨の地は霧島の高千穂であり、神武東征により神武天皇が上陸した地は間違いなく錦であると説明された。
トークセッションでは
会場から出された10件ほどの質問に回答した後、「錦の歴史・文化を遺産として残し活用方法を探る」について言及された。
活用のためには住民の共通認識が必要なので、勉強会などで錦の歴史や重要性を知り、説明できるようになることが重要であると。なかでも印象的だったのは、
西村さんの発言「両先生を離してはいけない。」「錦の人で勉強する人は少ないが、外部の人から錦はすごいと言われると反応する。」
岡田さんの発言「小学生など子供を教育する前に、大人が知ること、特に役所の人が知ることが先決である。役所の人や学校の先生が一日時間を作ってくれれば、私が説明します。」
この活動を10年間支え続け、さらに発展してほしいと願う岡田さんの熱い思いが現れているように感じた。
丹敷戸畔の謎解明プロジェクトのさらなる発展を祈念する。