大形直樹写真展「磯部の御神田(おみた)」@伊勢和紙ギャラリー

2022年10月10日(祝・月) 大形直樹写真展「磯部の御神田(おみた)」@伊勢和紙ギャラリー (徒歩)

大豐和紙工業株式会社が運営する伊勢和紙ギャラリーでは、大形直樹写真展「磯部の御神田(おみた)」が開催されている。

大形直樹写真展「磯部の御神田」@伊勢和紙ギャラリー

大形直樹写真展「磯部の御神田」@伊勢和紙ギャラリー

 

大豐和紙工業株式会社のホームページより引用すると次の通り。

大形直樹写真展「磯部の御神田」
会期 ◎ 2022年10月1日(土) – 30日(日) ◎ 9:30 – 16:30 ◎ 10月9日(日)・16日(日)・23日(日)は休館
会場 ◎ 伊勢和紙ギャラリー (大豐和紙工業株式会社 内) ◎ 516-0079 三重県 伊勢市 大世古一丁目 10-30 ◎ (0596)28-2359 ◎ https://isewashi.co.jp/

作者 大形直樹氏 は 10月1日(土)・2日(日)・8日(土)・15日(土)・22日(土)・29日(土)・30日(日) に在廊しています。

 

今回の写真展のタイトルは「磯部の御神田」であり、私にとっては非常に興味深いものである。

大形直樹写真展「磯部の御神田」@伊勢和紙ギャラリー

大形直樹写真展「磯部の御神田」@伊勢和紙ギャラリー

 

いつも通り、記帳を済ませると2階のメインギャラリーへ向かった。

磯部の御神田(おみた)は、内宮(皇大神宮)別宮である伊雜宮の御料田にてお田植えを奉仕する行事であり、日本の三大御田植祭に数えられる。

旧磯部町の磯部九郷が七つのグループに分かれ、輪番制で奉仕する。つまり、各グループは七年に一度しかお田植えを奉仕できる機会がないのである。

予定にはなかったが、大形直樹さんが在廊されていたので、コロナ禍での状況などについても詳細に説明していただけた。

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形さんは定年退職後に「磯部の御神田」の撮影を始め15年、特にコロナ禍の影響で御神田の実施に苦慮した住民の姿も見守ってこられた。ここでの展示では、コロナ禍で奉仕会によるお田植えのみ(他の行事はなし)となった2020年とその前後7年間を含む8年間の記録写真が厳選され、作品展示されている。

  • 2015年 恵利原区
  • 2016年 五知・上之郷区
  • 2017年 山田・沓掛区
  • 2018年 下之郷区
  • 2019年 穴川区
  • 2020年 奉仕会
  • 2021年 迫間区 (コロナ禍により無観客、竹取神事は中止
  • 2022年 築地区 (同上

 

私は一度だけ拝観した御神田を思い出していた。

【参考】

 

当初、メインギャラリーでは各面に1段で展示する予定だったが、本番だけでなく練習風景や大訓式(総練習)なども含めて紹介するため、結局は複数段での展示となったそうだ。練習中のフェイスシールドやマスク着用、ゴンバ団扇の大きさの変化など作品からでもその変化と大変さをうかがい知ることができる。

しかし、写真から感じられものはほんの一部で、受け継がれている伝統を維持するために苦慮しながら決断した皆さんの苦労は並大抵のものではなかったはずだ。2020年に奉仕を担当する予定だった迫間区はコロナのために実施できない状況となったが、他の区や関係者の理解を得て、各区が奉仕を1年ずつ先へずらすことを合意してくれたため、2021年に1年遅れで奉仕できた。しかし、中学校3年生で奉仕する予定だった子が高校生となり、通学のために練習時間の確保に苦労するなど、1年間のずれでも奉仕者への影響は大きい。

大形さんにお話を伺いながら写真を拝見するとその大変さを少しではあるが感じることができた。

 

また、別の観覧者からでた質問に関連し、御料田に立つ黒木鳥居は今年、御神田の直前に建て替えられたことを知った。記帳な情報だ。

四年前に造替された神宮神田の黒木鳥居を思い出しながら、その時の様子を想像していた。

【参考】

新たに建てられていた黒木鳥居、神宮神田(伊勢市楠部町) 2018年08月25日

 

 

また、サブギャラリーでは「磯部の御神田」の時系列写真が展示されていた。なかでもセンターの展示には、2021年のとこわか国体にて表彰状として使用されるはずだった「伊勢三椏紙」が使用されている。

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

今回の作品展では御神田写真のほか、ネイチャーフォトや人物写真なども階段から1階にかけて展開されていた。

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

大形直樹写真展「磯部の御神田」

大形直樹写真展「磯部の御神田」

 

さらに、伊勢和紙館では大形さんが県展で「すばらしきみえ賞」を受賞した作品も展示されている。

【参考】

 

今回の写真展は作品としても素晴らしいが、それだけでなく記録写真の重要性を再認識できる良い機会となった。記録は続けること、華やかではない裏側(一般の撮影者が注目しない準備や片付けなど、本番を実現するために見えない、見られたくない部分)を撮ることも重要である。その中で変化にも気づくことができる。

 

 

【伊勢和紙ギャラリーにて、私が体感した企画展ほか】

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