2023年03月13日(月) 伊勢の浅沓に思いを馳せて
伊勢の浅沓は、浅沓司 久田遼三の後継者となった西澤利一さんが逝去されてから、途絶えてしまったことはすでに紹介した。
【参考】
- [ 残念!] 途絶えてしまっていた伊勢の浅沓作り 2016年04月21日
ところが、昨日訪れた擬革紙発表会で、どんな話題から転じたのだったかは思い出せないが、知人から次の情報が得られた。
- 三重県で浅沓を作っている女性がいる
- リンクという女性集団のひとりである
11年前になるが、伊勢市伝統工芸振興シンポジウムで西澤さんに後継者について伺ったところ
浅沓作りに情熱を持った若い女性が二名入ってくれ、式年遷宮に向けて即戦力です。
とのことだった。
【参考】
- 伊勢市伝統工芸振興シンポジウム、展示 2012年02月05日
この時のお弟子さんだろうか?
わくわくしながら、ネットで調べたところ
リンクとは「凛九」で、東海3県で伝統工芸を受け継ぐ9人の女性職人グループだった。
【参考】
「凛九」なら、昨秋に展示会『ヒカリサク 伝統工芸に未来のヒカリを○展』を開催したことを思い出した。しかし、残念ながら訪れることができていなかったのだった。(後悔)
さらに、該当しそうな方を探すと、漆芸の大内麻紗子(PDFのパンフレットでは村上麻紗子)さんだろう。検索をさらに進めるとこちらのブログを見つけた。
【参考】
彼女が「浅沓作りに情熱を持った若い女性が二名」のうちの ひとり だろうか?
ブログ内で「浅沓」を検索すると次の6本の記事が投稿されていた。
【参考】 漆作家 大内麻紗子の【好きなことを好きなだけ】ブログ より
- きっかけは一枚の新聞 2021年09月07日
- 和紙のクツ 2021年09月12日
- ピカピカのクツ 2021年09月14日
- ふかふかのクツ 2021年09月21日
- 伊勢の浅沓 2021年09月30日
- 展示会目前! 2022年06月26日
ここには、麻紗子さん(大内さんでいいのか、村上さんでいいのか不明のため)が
- 西澤利一さんと出会った契機
- 西澤さんの浅沓へのこだわりと制作工程
- 西澤さんのもとで浅沓づくりの技能を習得したこと
- 西澤さんとの別れ
- 伊勢の浅沓が途絶えてしまった理由
などが綴られている。 (詳細については、彼女のブログを読んでください。)
私は何度も読み返してしまった。
その後、手元にある浅沓(浅沓司 久田遼三 作)に魅入った。
伊勢の浅沓に思いを馳せて ・・・
麻紗子さんにお話を伺いたいし、京都の橋本甚蔵商店を訪れたい思いが強くなった。
【浅沓司 久田遼三 さんおよび浅沓に関する記録】
- 第十四回 伊勢の匠展(大黒ホール) 2011年08月07日
- 伊勢市伝統工芸振興シンポジウム、展示 2012年02月05日
- 回想! 浅沓師 久田遼三さん (2014年1月5日)
- [ 残念!] 途絶えてしまっていた伊勢の浅沓作り 2016年04月21日
- 古市参宮街道のバス停めぐり、浅沓司 故久田遼三さん宅の売物件に気づく 2017年05月20日
- 浅沓司 故久田遼三さん宅の再訪 2017年08月06日
- 実家で見つけたお宝、久田遼三作の浅沓 2017年09月09日
- 回想、浅沓司 久田遼三さん #2 2017年09月24日
- 【予告】後期特別企画展「伊勢の伝統工芸品の展示」@伊勢古市参宮街道資料館 2017年10月30日
- 浅沓師 四代目 久田遼三の浅沓展示(平成29年度後期特別企画展 伊勢の伝統工芸)@伊勢古市参宮街道資料館 2017年11月11日
- 「浅沓師 4代目 久田遼三の浅沓展示@伊勢古市参宮街道資料館」パンフレット
- 解体され更地になっていた「浅沓司 故久田遼三さん」宅(伊勢市桜木町) 2018年10月27日
- 浅沓司 久田遼三コーナーの設置準備@自宅ギャラリー 2021年12月25日
- 浅沓(久田遼三 作)を収めた木箱に透明中蓋の完成 2021年12月26日