2023年06月17日(土) 火災による焼失から再始動した江戸川乱歩館(鳥羽市鳥羽) (車、徒歩)
何度か訪れたことのある江戸川乱歩館だった。しかし、2021年10月24日、火災により多くの貴重な資料とともに焼失してしまった。
【参考】
- 鳥羽みなとまち文学館 2013年09月07日
- 焼失した江戸川乱歩館の跡地(鳥羽市鳥羽) 2022年06月12日
そのため、臨時休館から長期休館となっていたが、リニューアルされて2023年04月29日に再始動した。なかなか訪れる機会がなかったが、ついに本日・・・
【参考】
- 江戸川乱歩館のホームページ(鳥羽市鳥羽)
江戸川乱歩館があった通りを進むと
こちらに再建されたのだと思っていたが、どうも違ったようだ。ここは以前に確認した状態のままだった。
周辺を確認すると、江戸川乱歩館跡の北側、賀多神社の参道に面する道路に入口があった。こちらの中央にある建物だ。
入口のガラス戸には「リニューアルオープン」と書かれた紙が貼られていた。
受付で入館料500円を支払うと写真撮影、SNS掲載について確認した。特に問題はないとのことだ。
この建物には展示室が2区画あり、以前は乱歩館であった建物との間には中庭風のスペースが確保されている。展示として、江戸川乱歩と岩田準一に関するパネルが壁面に、各部屋の中央に置かれたショーケースにはお二人にゆかりの品々が並んでいる。
ここには、著名人からの書簡が整然と・・・
岩田準一についてもかなりの展示スペースが確保されている。
岩田準一さんにはこちらでお世話になったことを思い出す。
【参考】
- 志摩国一の宮 磯部まいり」を読みたくて借りた本「志摩のはしりかね 岩田準一著」 2018年12月02日
乱歩の日記は、この展示だけでも読み応えがあり、内容も面白い。
また、展示室の一画には、作品がずらりと並べられ。その片隅には
岩田家収蔵資料目録や岩田邸火災資料目録がファイリングされていた。
こちらが、中庭への出入口。
中庭には懐かしい看板屋、木製電柱だけでなく
見たことがあるもの・・・
それは、待合「津の国」の大戸だった。
こちら。
先に紹介した【参考】の 鳥羽みなとまち文学館 2013年09月07日 リンクをたどれば、待合「津の国」の建物を確認できる。
江戸川乱歩館については、ぜひとも現地を訪れて!
江戸川乱歩館を後にすると
こちらの案内板は矢印がいまの乱歩館用に変更されていた。
しかし、その向かいにある案内板は古いままの状態だった。これに従って
江戸川乱歩館跡を再び訪れると土蔵の屋根に注目した。
南西側にブルーシートが掛けられている。
さきほど、乱歩館で入手した情報によると
江戸川乱歩館の土蔵には、旧江戸川乱歩館が消失した際に地元ボランティアの方々によって救い出され、その後、学芸員や文学研究者達の協力で発見された多くの未整理資料の貴重な実物を展示し、乱歩ファンはもとより、アカデミズムの研究者にも活用してもらえることを期待して、大規模な改修が実施されていた。しかし、2023年3月24日の大雨によりその土蔵は屋根の一部が崩落してしまった。土蔵全体の崩壊にもおよぶ危険があると判断され、展示には使用されなかった。
とのこと。
しかし、説明文は次の一文で締めくくられている。
今後の二期整備に向けて動いていきたいと考えています
土蔵の活用も夢ではないかもしれない。
そのためにも、周辺の案内板を新しい江戸川乱歩館の案内に変更してほしいものだ。