2024年05月04日(祝・土) 2024初夏企画展 小松宗光写真展 Finder 2011-2023 写真集ファインダー・セレクション@gallery0369(津市美里町三郷) (車、徒歩)
本日は、2024初夏企画展 小松宗光写真展 Finder 2011-2023 写真集ファインダー・セレクションを体感するため、gallery0369(津市美里町三郷)を訪れた。
【参考】
タイトル:小松 宗光写真展 Finder 2011-2023 写真集ファインダー・セレクション
開催日時:2024年4月26日(金)~5月6日(月)、5月10日(金)~12日(日)(GW中は全日開催)
開催時間:13時~18時
駐車場:会期中は Théâtre de Bellevilleの駐車場 (三重県津市美里町三郷2104)
作者在廊:4月26日(金)~29日(月)、5月3日(金)~5月6日(月)在廊予定
展示作品: インクジェットプリント作品、写真集Finder Vol.1~21、他
古民家Hibicoreから続く坂道の先で、網戸の引き戸をガラガラガラ・・・
写真展の作者である小松宗光さんとギャラリーの主宰者である松原豊さんが迎えてくれた。
小松さんのプロフィールや写真展の概要については、先に紹介したリンクに掲載されているので、ここでは省略しよう。
都市に注目した写真とのことだったので、人だらけの写真を想像していた。
ところが、作品を一覧すると「いや、違う・・・」
今回の写真展は、小松さんが2011年から発表し続けている写真集Finder(Vol.1〜Vol21)から厳選した写真が展示されている。
これらの展示は時系列でもないため、作品のみでは小松さんの作品作りの変遷を知ることは私にはできなかった。ところが、今回は展示の元となっている写真集Finder(Vol.1〜Vol21)が勢ぞろいしていた。人気作品は改訂され再販、絶版の写真集はバックストックからなど、今回のためにFinderが集結していた。
小松さんの写真歴を刻み込んだ写真集が時系列に並び、本人から直接に話を伺うことにより、初期の作品づくりから現在に至るまでの変化を知ることができた。
さまざまに質問したが、率直に丁寧に答えていただいた。
- 写真集の表紙にFinerの文字が見えないが?
- 1ページの半分を余白にしているのは?
- この写真集だけ紙が違うのは?
- 縦の写真は撮らない?
- これはなぜに改訂版?
などなど
小松さんは写真集でさまざまに試行錯誤されていた。
- 基本は見開き一枚の掲載であるが、掲載枚数を増やすために1頁に一枚。
- 写真はランドスケープ(横)なので、縦ページに配置すると余白ができる。この余白を下半分か、上下均等か?
- オフセット印刷に適した用紙でもチャレンジ。
・・・
2012年09月に発表した仲柱往来(チューチューオーライ)なる作品は歩き慣れた東京で撮影した作品、電柱など棒状の物体を中央に配置してワンショットで撮ったにもかかわらず、左右が別世界(パラレルワールド)に見える。このテーマはこの時限りで、その後は撮っていない。いや、その後一度だけ不慣れな大阪で朝から被写体を探して撮影したが、しっくりと来なかったため、午前中で切り上げた。それ以来、撮っていない。
車を運転しないし、所有もしていない。しかし、ある時、以前にモーターショーで展示されていた車が走っていることに気づき、車にも注目するようになった。そのため、建物と車の組み合わせが多くなっている。
車は工業デザインの最たるもの。現在のテーマにたどり着いたのは小松さんが工業デザインを学んでいた経験とリンクするからに違いない。
現在は人にかわって、車が登場している。車も生き物のようだ。
とのこと。
小松さんのテーマは、「概念や常識、頭で見ること」から横道にそれて「眼で見ること、発見の楽しみ」である。つまり、考えるのではなく、感じること。共感できる取り組みだ。
すべては「感じる」ことから始まるのだから!
小松さんの在廊と写真集Finder(Vol.1〜Vol21)の勢ぞろいで、楽しい時間を過ごせた。
5月6日までは小松さんが在廊されるので、ぜひこの機会にgallery0369へ!