2023年03月04日(土) 御塩焼固(御塩殿神社)2023年03月 (車、徒歩)
神宮のホームページにある祭典・催しカレンダーで紹介されている通り、本日より3月の御塩焼固が始まった。
御塩焼固では、御塩浜にて採鹹された鹹水(濃度が高くなった塩水)が御塩殿神社の奥にある御塩焼所で焚き上げられた荒塩が堅塩となる。荒塩は三角錐の土器に詰め込まれると竃で堅塩(御塩)に焼き固められる。この堅塩は祭典の神饌として、また修祓にて祓い清めのために使用される。
堅塩一日に20個づつ、8日まで5日間で都合100個が作られる。なお、完成した堅塩は4日目の朝、焼固作業を終えた翌日である6日目の朝に外宮へと護送される。
神宮の御塩づくり、御塩に関する記事についてのリンク集は本記事の最後尾に掲載し、ここでは本日の様子を紹介する。
御塩殿の前では、数名の拝観者が御塩焼固の開始を待っていた。
すでに必要な道具などは準備され
8時半頃になると神職により御火鑽具で忌火が鑽られた。
枯れた杉の小枝に移された忌火は
竃へと移された。
竃内の温度を徐々に上げるため、最初は太い薪ではなく小割りされた薪が焚べられた。
竃の焚き口から炎が立ち上がると
拝観者は惹きつけられた。
しばらくすると
御塩殿の両妻上部にある煙抜きだけでなく
萱葺き屋根からの雰囲気のように・・・
竃が適当な温度に上昇しないと焼けないため、一時間ほどかけて竃が温められた。
御塩殿全体が竃からの煙で取り囲まれる状態になると
奉仕者である里田さんによる御塩焼固の作業が開始された。
荒塩を土器へ詰める作業を拝観すると私は御塩殿神社を後にした。
御塩殿神社の前には、JRさわやかウォーキングの案内板。以前にも見かけたことがある。御塩焼固に合わせた恒例の実施なのだろう。
【参考(神宮の御塩づくり) 次の記事内にリンクあり】
- 御塩浜での採鹹作業(伊勢市二見町西) 2022年07月31日
【参考(御塩に関する記録)】