2025年03月16日(日) 開館35周年記念特別企画展示「榎村寛之 学芸員35年 私が見つけたおススメ作品たち」@斎宮歴史博物館 (車、徒歩)
斎宮歴史博物館(多気郡明和町竹川)では、開館35周年記念特別企画展が開催されている。
小雨が降るなか訪れると、鍵付きの傘立てが懐かしかった。
本日は「家庭の日」であり入館料が割引となった。(一般入館料が団体割引価格だった)
話を本題へ戻すと、目的の企画展はこちら。
博物館の開館35周年を記念する展示で、開館から学芸員としてこれらのコレクション整備に携わってきた(えむちゃんこと)榎村寛之さんの退任記念の展示でもあるようだ。
【参考】
絵巻や屏風などが多く魅入ってしまうが、〇〇物語などはそれぞれの内容を理解していればもっと楽しめただろう。(と、【キタヰの妻】とともに不学を後悔しながらの鑑賞となった。)
特に気になった部分はこちら・・・
奈良時代の写経が今でも生き生きとしている。私の鉛筆写経とは大違いだ。
こちらは、住吉具慶による斎宮女御の絵である。
隣の展示にも斎宮女御の絵がある。こちらは住吉具慶の弟子である土佐慶琢によるそうだ。
パッと見は似たように見えたのだが、比較するとまったく印象が異なるから面白い。
こちらは小野雪見御幸絵巻の一部で、御幸部分ではなく市井の人びとの様子。ここで注目したのは牛の描き方だった。(その理由は後ほどに)
こちらは住吉派徒然草図粉本。「粉本、つまり絵コンテのような下絵なんだ。」とえむちゃんが説明してくれているが、私にすれば下絵とは思えない仕上がりだった。
「こんなところに下絵の証がのこされているのか。」なんて詳細に眺めていると
こちらの牛が気になった。輪郭線がないではないか。(先ほどの小野雪見御幸絵巻と比べるとよくわかる)
どうも、牛は樹木と同様の描き方になっている。実に面白い。
左端に次のような貝桶が2本描かれている
この絵は貝合せの様子だろうか? それにしても貝が多すぎる?
この粉本は特に興味深い。
屏風などは、えむちゃんでも30年見ていての新発見もあるのだから奥が深い。
見れば見るほど気になることが増えそうだ。
そんな思いを抱えつつも、お腹いっぱいになってしまった(限界な)ので、企画展の会場を後にした。
珍しいことに【キタヰの妻】は常設展を鑑賞したことがなかったようで、この後は常設展を一巡した。その合間に、映像展示室では「斎王群行」と「斎宮との出会い-いつきのみやのあけぼの-」の2本も鑑賞。
こんなことや
こんなことなども。
開館時刻の直後から入館し、気づいた頃には12時半に迫っていた。
朝から斎宮三昧!
解説シートもすべていただいたので、改めて読み直してみよう。