2023年04月08日(土) 神様のお引越し(国際規格IIIF 対応テスト)サイトについて
以前、「デジタル撮影とブログ公開で町をデジタル化する」について、「これであなたも歴史探偵!」に寄稿した。
【参考】
- 【紹介】これであなたも歴史探偵! 歴史資料調査入門 編著 千枝大志/川口淳 2022年08月31日
このなかで、■デジタル化の現状と将来 として次の一文を書いた。
文化遺産をはじめさまざまな情報をデジタル化して記録・保存・活用するデジタルアーカイブ活動が、文書館や図書館、美術館、博物館など多分野で進められている。ここで保存されるデータには、属性や関連情報を含むメタデータが付加される。
最近はIIIF(画像を中心とするデジタル化資料を相互運用するための国際的な枠組み)を採用する機関が増えている。共有化するにはこの枠組みは魅力的である。オープンソースOmekaを利用すれば、個人でも同じ土俵で公開できる点は興味深い。
ただし、大きな課題がある。個人サイトはいつまで残るのか? 残せるのか? とは言え、記録しなければ残せるはずの記録も残らない。まずは、撮影した写真をブログなどで公開・共有化してみよう。
ここには、IIIF、Omekaのキーワードがあり、これらを使えば、個人でも文書館や図書館、美術館、博物館などと大口を叩いてしまった。
このことがずっと頭に残っていて、これはぜひとも実現せねばと・・・
本来はメタデータをしっかりと登録しないとデジタルアーカイブとしては中途半端なのだが、今回はIIIFで画像を公開することに主眼をおいた。
そのために Omeka S を利用し、すでに公開している「神様のお引越し」サイトを焼き直したテストサイトを立ち上げた。
【参考】
画像の追加やメタデータの登録など、まだまだな点は多いが、まずは土俵へあがることにした。
トップ画面はこんな感じ
【参考】
任意のアイテム(神社)をクリックするとこんな画面に遷移する。(例、高向大社)
さらには、IIIF対応ビューアを使用すれば、IIIFマニフェストを使用して、複数のマニフェストを同時に表示できる。(例、Mirador ビューア)
これを応用すれば、文書館や図書館、美術館、博物館のアーカイブと当サイトのアーカイブを並べて表示できる。
神様のお引越し(国際規格IIIF 対応テスト)の構築については、別途詳細に報告することとし、ここではサイト立ち上げのみを紹介しておこう。
デジタルアーカイブやIIIFについては、学ぶべきことが多いので、一歩踏み出した状態だ。地道に一歩一歩前へ進もう。
また、IIIF形式で公開できるツールとしては KANSE Lab が開発した WordPressのプラグイン「デジタルアーカイブ公開プラグイン」がある。
【参考】
これは、民間資格「デジタル情報記録技術者」を取得した一般社団法人 デジタル情報記録管理協会 (DIRA)からお借りしているサイトの仕組みの発展形のようだ。このサイトについては、なかなか更新できていないが、新しいプラグインを使って、第3の「神様のお引越し」サイトを構築してみたいものだ。
【参考】
デジタルアーカイブは興味が尽きない。